元三大師堂でおみくじを引いていただきました

 比叡山にある、元三大師堂に行ってきました。

 元三大師堂は、おみくじの発祥の地とされており、普通の神社や寺とは違った特殊なおみくじを受けることができます。

 僧侶が、おみくじを受けたい人の話を聴いて、それを踏まえた上で、元三大師に祈祷を捧げて、おみくじを引いてくれるのです。そして、おみくじの内容を解説してくれます。

 言ってみれば、一種のオラクルカードですね。しかし、素人がやるオラクルカードとは違って、修行を積んだお坊さんがやるものであり、元三大師堂という神聖な場所で、元三大師の加護を受けてやるわけです。

 おそらく、日本最強のオラクルカードであると言っても過言ではないでしょう。

 私も、最近、オラクルカードをかじり始めて、その不可思議な現象を認めざるを得ない感じになってきており、本物のオラクルを見てみたいというのも、受けに行った理由です。

◯ 電話予約

 まずは、電話をかけて、日時を予約しました。

 道内の案内を読むと、予約をせずに行っても、時間が空いていたら受けてくれるような感じでしたが、けっこう埋まっている感じでしたので、予約をしたほうがよいでしょう。

 電話番号は、 077-578-3683 です。

 電話の応対は丁寧で、この段階では、特に根掘り葉掘り聴かれたりすることはありません。日時を予約して、名前を告げるだけでした。

◯ 元三大師堂へ行く

 私は車ででかけたので、比叡山ドライブウェイを雄琴の方の入り口から登り、横川エリアで止まります。

 写真右にある石碑に、鬼の姿に変身(?)した元三大師のお姿が描かれています。これは、蔓延した疫病から諸衆を救うために祈念していた元三大師のお姿が、鏡にうつると、骨だけの鬼の姿になっており、これを描き写したものとされています。この姿を判木で印刷して、諸衆に配ると、鬼の姿をした元三大師様に恐れをなして、疫魔は退散したとのこと。

 お堂に入ると、祀られている元三大師様には真言があります。オン、バラバ、ハン、ドメイウンです。如意輪観音様の真言だそうです。元三大師様は、人間でありながら、観音様と同一視されて、真言があるぐらいの高僧なわけですね。何とか大師というと、弘法大師空海が有名ですが、大師の名を与えられた僧侶は限られており、日本の歴史上で25人ぐらいしかいません。そのうちの一人に入っているわけですから、その威光の高さが知れるでしょう。

◯ おみくじに尋ねたいことを聞き取り

 受付の方に、おみくじの予約をして来たことを告げますと、控室に案内され、しばらく待つと、僧侶の方がいらっしゃいました。

 相談室に案内され、お茶とお菓子をいただきながら、おみくじに尋ねたい事柄を聞き取りしていただきました。

 今回の私の相談事は、以下のようなことです。

 私はフリーランスで、自分のスキルは何でもビジネスにする方針でいます。ひょんなことから、ペンデュラム・ダウジングとオラクルカードに出会い、使ってみると、かなり不可思議なことが起こり、占いをやってみると驚くほど当たっていると言われ、どうやら、占いの能力があるのかもしれません。しかし、占いを心から信じているわけでもなく、なぜ自分に占いができるのかもわかりません。このような状態で、占いのスキルを商いとして使っても良いものでしょうか?

 僧侶の方は、30分近くかけて念入りに聞き取りをされました。

 それから、御神籤で「やるな」という結果が出たら、それに従いますね? と念を押されました。元三大師のおみくじに反したことをすると、どんな不幸が待ち受けているかわかりません。

 それに同意し、おみくじを行うために、お堂に戻りました。

◯ 祈祷とおみくじ

 お堂の扉を開けると、おみくじの筒が置いてある机と、その奥に大鏡がありました。あの鏡こそ、まさしく元三大師様が鬼の姿を映されたものでしょう。おみくじをお願いした場合にのみ、扉を開けてくれて、見ることができるようです。

 そして、僧侶が祈祷を始め、途中で、私の名前、それから、相談したい内容を書いた紙を念入りに見て、僧侶がおみくじに問いたい内容を、よく自身の心に飲み込むような時間があり、ついに、おみくじの筒が振られました。

 筒を回した後に、振って、おみくじの棒を出します。

 そして、棚からおみくじを出します。

 相談室に戻ってから、おみくじを見せてもらえます。

 私は、目を開いて、大鏡に元三大師様の鬼の姿が写っているようなイメージをして待っていました。また、おみくじの筒を回したり振ったりするタイミングを、自分のイメージするタイミングと比べていました。回す回数は私がストップと思ったタイミングより2回ほど多く、棒は3回目に振ったときに出ましたが、私は2回めで出ると思いました。もしかしたら、シンクロして一致するかもと思いましたが、そこまではさすがにありませんでした。ただ、9割ほどはシンクロしたような気もしました。

 ちなみに、後で聴いてみたら、おみくじを降るときは、何も考えないそうです。回す回数、振る回数も無意識だそうです。

◯ 結果

 結果は・・・でした!

 「何事も急に思い立つこと悪し。わずかの思い違いがより大いなるわざわいを引き出すことあるべし。いくたびも思案を練りて大切にすべきなり」

 「売買急ぐは悪し。よく念入りてよし」

 「道具は書物・金物・刀・わきざし、疵あるものなり」

 です。

 端的に言って、「占いを商いにしてはいけない」と、かなり強いメッセージであると言えるでしょう。

 ただ、絶対やめろと言っているわけではなく、よく念を入れろということでもあるようです。

 私なりに解釈してみました。

◯ 調達が安定しないものを商いにしてはいけない

 まず、私は、どうやら占いの能力があるようではあるのですが、なぜそれができるのか、自分で理由がわかっていません。逆に言えば、急にその能力がなくなっても、理由がわからないので、何の手も打つことができないわけです。

 つまり、いうなれば、「調達が安定しない」わけです。

 調達が安定しないものを、メイン・ビジネスにするのは非常に危険なので、これを避けるのは、ビジネスの基本です。急に、調達が切れたら、一気に経営に行き詰まってしまうわけです。

 これに比べれば、私のドラム講師の仕事は問題ありません。私は、右手でBPM200の8分音符を連打できますが、なぜ連打できるのか、その理屈は完全にわかっています。フリーストロークと、ダウンアップ奏法と、モーラー・ポンピングモーションを使っているのです。どうやってやっているかわかっているので、急にできなくなることはありえないし、やり方を人に教えることもできます。私がちゃんと教えれば、十中八九は、皆同じことができるようになるはずです。

 心理カウンセラーの仕事も同様です。大学・大学院で泣くほど勉強していますから、私の理論と技術の出どころは、私にはわかっています。必要な知識を得るために、どんな本を読まなければならないかもわかっています。また、自分で自分を精神分析するセルフ自由連想法の技術もあります。レイキ修養によって、陰性感情転移への巻き込まれ対策も講じてあります。私の真似をするには、何年もの勉強と、苦痛や忍耐を伴う精神修養が必要ですが、やる気のある人なら同じことができるはずです。

 努力と訓練で意識的に得た力は失われません。

 だから、「調達が安定」しています。これらなら、「商い」にしても大丈夫です。

 しかし、なぜできるのかわからず、ただ才能か何かのおかげで努力や訓練なしにできてしまっているものは、何かのきっかけで失われるかもしれません。こういうものは商いにすべきではないのですね。

◯ 品質が安定しないものを商いにしてはいけない

 そして、もう一つ、占いができるらしいとはいえ、それが、常に同じクオリティで働いているのか確証が得られないのが問題です。

 つまり、「品質が安定しない」わけです。

 もしかしたら安定しているのかもしれませんが、品質が落ちたとしても気づけないし、品質が落ちても改善する手段がありません。

 品質が悪いものを売ると、信用を失います。

 品質の安定が保証できるものを売るのが、まっとうな商売の基本です。

◯ 考えてみれば、当たり前だった

 私は、中小企業向けのビジネス・コンサルタントでもあるわけです。ビジネスの基本から考えれば、占いを商売にできないのは当然でした。

 元三大師様は、当たり前のことを指摘されたようです。

 もし、占いについてもっと研究し、自分がなぜ占いができるのか理由がはっきりわかり、才能や運とかではなく、努力と訓練でそのクオリティが維持できると確証が持てれば、商売として金額を設定して占いをするのもやぶさかではないでしょう。

 しかし、元三大師様のおみくじでさえ、料金は志納なのです。

 占いの、調達と品質を安定させ、その対価を定義するのは、元三大師様ですら行わないわけです。

 ですから、よほどでない限り、占いを商売にするのはやめた方がいいと考えられます。

 ちなみに、志納とはいえ、修行をされた僧侶が1時間もかけて対応してくれるわけですので、その人件費を考えて、ある程度の金額はお納めするのがすじであろうと思います。

 ちなみに、料金は受付でお納めします。僧侶の方は、見送ってくれて、料金を納めるところを見たりはしません。もしかしたら、いくら納めたのかも確認はしないのかもしれません。

◯ 思案は練るべし

 占いを商売にするのはダメだということがはっきりしましたが、一方で、完全にやめろとは言われていないようです。

「いくたびも思案を練りて・・・」

「よく念入りてよし」

 ですからね。

 ペンデュラムとオラクルカードについては、実験や研究を続けようと思います。易占も学んでみるつもりです。

 というのは、精神分析学者のひとりであるユングは、易占に大変関心を持っており、その元型論は、易占の思想から影響を受けていると言われているからです。

 私も精神分析の徒の端くれですので、ユングにならって、易占やオラクルを研究するのは、おかしなことではないでしょう。

 金額を設定して占いをすることはありませんが、実験・研究の一環として占いをすることはあると思います。あまりに当りすぎると、こちらから言っていないのに、お礼をしたいとおっしゃられる人がいます。全部受け取りを断るべきか、断って相手が恐縮しすぎたりするのもあれなので、志納としていただくか・・・ちょっと迷いますが。

◯ 悩みがあったら元三大師堂へ

 なにはともあれ、元三大師堂のおみくじは、大変示唆に富む、満足のいくものでした。

 皆さんも、悩みがあったら、元三大師堂に行ってみるべきかもしれません。

 ただし、元三大師様のおみくじは、まんぜんとした恋愛運とか、金運、未来はどうなるかを占うものではなく、「今何をすべきか」を告げられるものです。

 結局、今この瞬間の行動が未来を作っていくのです。

 人間が変えられるのは、未来でもなければ、過去でもなく、今この瞬間の行動のみです。

 その当たり前のことができないと、元三大師様のおみくじが裏目に出るかもしれません。

 よくよく心得ておくべきでしょう。

 では、皆さんにも、元三大師様の御加護がありますよう・・・